ゆり組担任の先生方(3名)にお話をうかがいました。
毎日少しずつ、心をこめて読んでくださったこと、先生方と子どもたちの間にある絆が伝わってまいりました。
本当にありがとうございました。
森先生のお話
朝一番にみんな全員そろったら「ポポナ、読むよ」と読んでいます。毎日、一章ずつです。
今日のお話のようにわりと短くおわる時で時間がある時は、「じゃ、もう一個、よんで」ともう一個読んだりします。一日ずつ読み聞かせていくのにちょうどいい長さなんです。毎日、前の日に読んだところを、「昨日はこんなお話だったよね」と言って、次のお話に入っていきます。子どもたちも喜んで、(前のお話を)反復しながら読みます。私自身もその日に読み聞かせする前の日にその次を読むので、私もまだお話の最後までまだ知らないんです。
挿絵もすごくかわいくて、どのページにもどのお話の時にもかわいい挿絵が入っていて、お話の内容もやはり子どもが心つかまれるというか・・・。最初のお話も、木に登って・・・。お客さんのリストを確認していたお母さんも一緒に木に登って、楽しいのもあって。そこが入口で・・・。ミリタリアエレナの木を伐採するというお話のシーンの時は、子どもたちが、一瞬、ピリーッとなって、なんと言うのか、子どもたちの息が「うっ」となるのがわかって、私も「このお話はどう進むんだろう・・・どうしよう・・・」と思ったくらいちょっとびっくりして。たぶんそれもあって、Sちゃんはおじいちゃんに電話して「木を切ったらあかん」と伝えたのかもしれません。
本に光合成というのが出てくる時に、「小学校に行って、もっともっと大きくなったら出てくる言葉なんよ、理科で出てくる言葉なんよ。理科でお勉強することを、もうみんなポポナ見て一緒にお勉強したしなぁ。二酸化炭素を吸って酸素出すんよ、人間に必要な酸素をいっぱいなぁ、生んでくれよんじょう」という話をして・・・。「そういう時に、みんなが大きくなって理科のお勉強で『光合成』というのが出てきたら、ポポナ思い出そうなあ・・・」とそのページを読んだ時に言うたんです。今、思い出しました。そういう話をしたことを。細胞もね、「いのちの小さなお部屋」って、なんて素敵な言葉なんだろうと思って。そういうのをなんかちょっと思い出してくれる瞬間があったらなぁ・・・と。
柴山先生のお話
毎日喜んで楽しみにしていて、散歩に出かけて読む機会ができなかった時とか、「今日、ポポナ、先生読んでない」と・・・。毎日、楽しみにしていて、「読んでいくときに、昨日はどこまでで終わったかおぼえてる?」と聞いたら、その物語の内容をちゃんと覚えているし、「アルスナーノってなんやったっけ?」と聞くと、読みすすめていってもふっと私自身が忘れたりすることもあるんです。それで「アルスナーノってなんやったかなぁ・・・」と子どもたちに問いかけた時に、「お話してくれる木だったよ」と。お話に興味があってすごくよくおぼえているなぁというのを読んでいてすごく感じます。
榊先生のお話
私は一番好きな教科が国語なんです。読んでいくごとにその壮大さが知れて、私にもよくて買ってしまいました。最初は新しい章になっていくごとに楽しさ、いろんな話の展開があって。そしてそれがつながっているじゃないですか、つながっているんだけど、ああ、あの時の話がここだったのだ、みたいな感じで、「ああ!」という子もおって、様々な反応があるんです。私も、「ああ、あれだったんちゃう?」と本をめくって、めくって、前に戻って。1回ではかみしめることのできない、戻り行って、戻り行って、みたいな・・・。それも楽しいですし。あと動物がやっぱり好きなので、動物で追っていくのも楽しいかと思います。
むずかしいお話の時も、分かっていないながらも、「ふうむ」という「知るきっかけ」になっていると思います。「ああ、そうなんだ」という、まだ知らなくても、「そうなんだ、こんなことばがあるんだ、こんな世界なんだ!」という顔をしてくれています。むずかしいことばを言いかえたりもしています。むずかしいことばは、私なりのことばに言いかえたり、子どもたちが知っていることばで言いかえたり、話の流れがわかるようにしています。