規則正しく自転しながら
銀河の海を公転する水の惑星。
私たちは、今、この瞬間も、
星の上に、生きています。
立っています。
回っています。
今、この瞬間も、星の上で、生きている。
この真実を、私は、時々、忘れそうになります。
というか、ほぼ忘れたまま、
その実感なく、暮らしています。
でも、日常の中で、
歩いていて、書いていて、ごはんを作っていて、
そのことを、ふと深く、思い出す時があります。
その時なぜか、一瞬にして、
ほっとした感覚に包まれます。
ああ、そうだった。
私は、今、星の上にいるのだった・・・。
宇宙の軌道を、回っているのだった・・・。
そんな時は、
その時にしていることを、少しだけやめて、
目をとじて、
かつて宇宙へ旅立った宇宙飛行士たちが撮影してくれた、
あの青く美しい地球の姿を、
思い浮かべるようにしています。
広大な宇宙のなかに、
たしかに存在する、地球。
いのちの星。
青い星の上に立っている自分の姿を、
自分の大切な人たちがそこで生きる姿を、
じっと感じるようにしています。
近くにいる大切な人も、
遠くはなれて暮らす、大切な人も。
目をあけて、
太陽、あるいは月や星の位置を、
目や肌で確認します。
自分たちをのせたその地球が自転しながら、
今、この瞬間も、
宇宙の公道をたゆまなく進んでいるのだということを、
できるだけ深く、できるだけ強く、
じっと感じるようにしています。
感じたいと、願います。
この両足の、足のうらの向こうにも、
果てしなき大地の深さと重さがあるということを、
今いるこの地の下も星の一部であるという真実を、
思い出すようにしています。
生きていて、時々、忘れそうになること。
忘れそうになっていたことを思い出そうとする時、
本当にかけがえのないものが、
自分の中に戻ってきてくれるような気がします。
そして何かとても大事なことが、
自己の内奥で、ふたたび、
動き出してくれるような気がします。